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院長 高田 徹

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奥歯のインプラントについて(奥歯を失った方へ)BACK TEETH

インプラントは奥歯を失うことによるダメージをカバーします

インプラントは奥歯を失うことによるダメージをカバーします

奥歯は健康に直結する大切な役割をしています。人生の楽しみの一つ咀嚼や、かみ合わせのバランスは姿勢を良くし健康な日常生活に寄与します。インプラントはブリッジや入れ歯と比べ特に奥歯で高い能力を発揮します。

もし数本の奥歯を失うと、隣の歯は傾斜して対合の歯は飛び出てきます。骨がやせてきて咬合力に耐えられなくなりデコボコで清掃性を悪くなり加速度的に歯を失うことになります。

垂直的に潰れた状態になり前歯が出っ歯(フレア)になります。下顎骨は頭蓋骨に直接つながってなく筋肉でぶら下がっているだけなので、奥歯がなくなると支えられなく潰れ、顔の形まで変わってしまいます。

このように奥歯1本が全体の健康に影響していくのです。インプラントを入れることで骨の吸収を防ぎ、かみ合わせがよくなり顔貌、発音、咀嚼など多くのメリットが得られます。

インプラントは大切な骨が瘦せないように守ります

インプラントは大切な骨が瘦せないように守ります

骨や筋肉は使わないと痩せていきます。骨折した人がギブスで固定した後に手や足が痩せてしまうのはよく知られています。

奥歯を放置しておいたり長いブリッジや入れ歯をすることでその部分の幅や長さが細くなり、骨自体の質もスカスカになっていきます。なので骨の幅、長さ、質が失われる前に、とりあえず入れ歯では次の機会の時、骨を失っているのです。インプラントは噛めるため直接骨に刺激が行くため高い骨密度を保てます。

奥歯のインプラントの治療について

奥歯のインプラントの治療について

上顎骨は下顎骨より柔らかく奥歯の後ろほど柔らかくなっていきます。

そのためひと昔のインプラントは定着が悪く6か月かかり、場合によっては打ち直しが必要でした。現在のインプラントは定着が早くなり(slaアクティブでは1か月半)定着率も上がってきています

上顎の奥でたびたび問題になるのは骨が薄いケースです。

この問題はCTの診断で傾斜埋入が可能であれば優先的に選択します。それでも骨が足りない場合は骨造成のソケットリフトやサイナスリフトを行うことで、若干時間は必要ですが可能になります

下顎骨は上顎骨と比べて固くてインプラントの必要な条件の一つの初期固定が得られやすい特徴があります。下顎の奥歯で問題になるのは下歯槽神経という管までの距離がとれない場合です。その場合ショートインプラントやオトガイ孔間に4本インプラントを入れるオールオン4を検討します。

噛めすぎることの弊害

噛めすぎることの弊害

奥歯のインプラントは非常に噛めるため人生を豊かにします。半面噛めすぎるがゆえに問題を起こすことがあります。

ここで天然歯とインプラントの違いを説明します。

天然歯は歯根膜という靭帯を介して骨とつながっているため奥歯の強い咬合力を受け止流してくれます。被圧変位量は200~300マイクロメートルです。それに対してインプラントは骨と直接結合しているため2~3マイクロメートルしか動きません。ものすごく噛めるのですが被せものが割れたり摩耗しやすくなります

なので定期的な健診でかみ合わせをチェックしたり、咬合が当たる部分を硬いジルコニアにすることで対応します。ハードタイプのマウスピースを使うこともあります。